携行品イメージ

海外旅行保険の「携行品損害」の限度額は、病気・ケガ治療費とは違い、
使ったぶんだけ減っていきます。(保険を使い切ったぶん、買い足しも可能)

例えば、携行品損害の限度額が30万円で、
5万円のものを補償してもらった場合、
次からの限度額は、残りの25万円になります。

また、携行品に関して、もう一つ注意すべき点があります。
「携行品」という名前から分かるように、
「携行している」(持ち歩いている)ときしか、補償されないのです。

ですので、例えば、「アパートや寮(要は、住んでいるところ)
の部屋で落として壊してしまった」というときは、補償されませんので、ご注意を。

ちょっとしたコツ

「ものがなくなった!」と気づいたとき、実は、届出の仕方によって保険金が違ってきます。
「盗難」で届けるか、「紛失」で届けるかの違いです。
置いておいたはずのものがなくなった場合などは、
まずは、「盗難」で届けておくこと。これがポイントです。
(故意に、「紛失」を「盗難」と届けては、ダメですよ!笑)

その他、携行品に関してのQ&A

携行品補償は、結構使うものなので、
保険会社に電話して聞いてみました。

Q.携行品に当てはまるものと、当てはまらないものの区別は?

携行品に当てはまらない代表的な物は、
現金・コンタクトレンズ・入れ歯(差し歯・ブリッジしているのも入れ歯と解釈する。)です。
例えば、転んで差し歯が折れました、というのも携行品には当てはまりません。

Q.自損の場合も保険金はもらえますか?

自分のミスで落とした、ぶつけて壊したのも携行品損害は対象です。
自分でカメラをうっかり落としてとか、何かぶつけてとかの場合、ちゃんともらえます。

飛行機の中で、パソコンを飛行機の上の棚に置いていて、
原因が気圧なのか飛行機の乱気流なのか分かりませんが、
液晶がめちゃめちゃになった、ということがありましたが、
このときも、ちゃんと支払われました。

ただ、修理代が10万何千円かかったのですが、
携行品損害は一つの物に対しての限度額が10万円
なので、10万円しかもらえませんでした。

例えば20万円のノートパソコンを盗まれたとしても、
10万円が限度です。

Q.海外で家を借りたとか、ホテルの中に置いていた場合は?

携行品損害は携行品というくらいで、基本的には持ち歩いている時、
カバンだとかカメラだとかを携行して外を歩いている時又は、
立ち止まっていてもいいのですが、いわゆる物を携行中、
そういう時に落としたり、落として壊したり、盗まれたりという保障です。

だから、アパートとか日本風に言う賃貸マンションみたいな
居住施設の中にある時の破損事故・盗難事故は補償の対象外です。

でも、ホテルはOKです。
一時的に泊まるホテル・ドミトリー(バックパッカーのホテル)・キャンプ場や
友達の家は居住施設とは見ていません。

ただし、友達の家に1ヶ月も2ヶ月もずっと住んでいる又は、
ホテルにしてもずっと住んでいるとなると居住というふうに判断されるかもしれません。

その辺はケースバイケースなので、友達の家だからダメとか、いいとかが
ひとくくりで答えられず、状況次第ということのようです。

以前の例で言うと、ドミトリーに泊まって、
ジーパンをずっと洗濯場に干していた。
それも2、3日干しっぱなしだった。

その時は放置と判断されて、携行中ではないという判断で、
ジーパンが盗まれた保険金は支払われませんでした。

一つ、注意しておきたいことは、
ホテルやドミトリーなどに泊まる時は
ある程度防犯対策をしてから出かけないと、
放置と判断される場合もある、ということです。

その時の状況によるので、ホテルだから全部、
携行品補償の対象になるという訳ではない、ということです。

Q.海外に住んでいる人がパソコンを持ち歩いていて、
  外出中はパソコンは保険の対象になるけれども、
  家に帰ると対象にならない、ということですか?

もともと海外旅行保険というものは、
1年2年と長く行く人のことはあまり想定して作っていません。
例えば、上海に3泊4日行く、オーストラリアに1週間行く、
そういった事を想定して作っています。

だから『携行品損害』という名前なのです。
住んでいる人の持ち物は、『生活用動産』と呼ばれ、
本当は、保険では別の扱いになっています。

その辺を、厳密に解釈するとホテルに置いていて盗まれたというのも
携行中じゃないので、携行品損害にあたらないのですが、
「旅行中だから」ということで拡大解釈して海外旅行保険で
保険金が支払われているのが現状なのです。

面白い例では、自転車も海外旅行保険の携行品損害の対象になります。
日本国内の保険で携行品損害を付けられる物がありますが、
それは自転車を携行品と見なしません。

しかし、海外旅行保険では自転車も携行品損害です。
日本から持っていった場合のみでなく、海外で買った自転車もそうです。

例えば、中国に留学に行って
自転車を買って乗ったりします。

外に置いておいて盗まれたりしたら、
放置と携行中の境がもっと微妙になります。

一般的には、スーパーマーケットに買物に行って、
1、2時間スーパーマーケットの駐輪場に置いておいて、
盗まれたのは、携行品損害の対象となります。

ただ、その自転車にエンジンがついていると携行品とは見なされせん。
電動自転車もダメと約款に出ています。
電動機・エンジンが付いている物はダメです。

自転車はいいけれども、自動車・オートバイがダメを言いたい為に、
エンジンが付いている物はダメと言っています。

Q.現地で買ったものでも、携行品損害の対象になりますか?

当然なります。