判断基準
アテネでの盲腸手術:約120万円
- 全体的に、日本の約2.5倍の額の医療費(日本の10割負担額と比較)
- 重病で日本に移送になったときの費用 約300万円
盲腸手術で120万円のレベルなので、「治療費」の補償限度額としては、最低300万円は欲しいところです。(「治療・救援費用」の合算の場合は最低600万円は欲しいです)
医療費が高いと言われる欧米。アメリカ・カナダほど高くはないですが、ヨーロッパの中では、フランス・イギリスと並び、ギリシャの医療費は、かなり高いほうです。
年会費無料のクレジットカードに付帯する保険が、治療費の限度額が1枚200万円なので、目標の300万円をカバーしようと思うと、保険付帯カードが最低2枚は必要です。(参考:クレジットカード海外旅行保険比較表(80種以上))
重病時に、日本へ移送するときの費用は約300万円。これは「救援者費用」という項目でカバーされるのですが、300万円という額になると、やはり保険付帯カード2枚が必要となります。
ただし、カード付帯保険は90日間が最大です。それ以上の期間の場合は、別の節約方法が必要です。こちらの記事にまとめています。⇒半年〜1年など長期海外旅行保険の節約方法3つ
以下、参考にしたデータ・情報
↑この現在の為替レートは、下記の昔のデータと比較するときに、ご利用ください。
2008年のデータ
↓出典:ジェイアイ傷害火災HP(2008年2月。1ユーロ=約155~161円)
ギリシャ(アテネ)の医療費 | ||
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内容 | 日本(参考) | |
救急車の料金 | ①公営:無料 ②民営:約8千円 |
①無料 ②通常利用しない |
初診料 | 約1万~2.1万円 | 2,700円 |
病院部屋代 (1日当たり) |
①相部屋:約2.6万~3.4万円 ②個室:約5.2万円 ③ICU:約9.5万円円 |
①1.7万円 ②2万~5万円 ③8.8万円 |
盲腸手術の治療費 | ①総費用:114万円 ②平均入院日数:3~4日 |
①40万円 ②4~7日間 |
骨折時の治療費 (橈骨末端閉鎖性骨折) |
5.7万円 | 1.5万円 |
ファミリードクター制度 | あり *緊急時を除き、(歯科等一部を除き)全科診察可能な医師の診察を受け、その後必要に応じ専門医へ紹介 |
なし *初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり) |
乳児死亡率(1千人当たり) | 2.7人 | 2.4人 |
↑乳児死亡率のみ2011年のデータ。
2004年のデータ
↓出典:ジェイアイ傷害火災HP(換算レートは2004年3月。1ユーロ=約132円)
都市名 | 救急車の料金 | 入院 保証金 |
病院部屋代(日額) | 盲腸手術の 総費用 (入院日数) |
---|---|---|---|---|
ギリシャ | ||||
アテネ | 無料(公営) 約8千円(民営) |
約7万〜8万円 | 2.7万円(個室) 2.4万円(一般) |
47.5万円 (3日) |
その他の情報
保健医療システム,および医師や薬剤師などの保健医療関係者は良質で,薬局などでもとても親身に相談に乗ってくれます。しかし近年,経済危機のあおりを受けて,健康保険による医療費還付が滞ったり,医療に携わる人員への賃金が滞納したり,病院や診療所などで一部物資や薬剤などが不足する事態に陥っています。緊急外来などは非常に長時間待たされる傾向にあります。…(省略)…都市部から離れた田舎や旅行者が訪れる島々には最新設備の医療機関は少なく,アテネの病院や専門クリニックを受診する必要があります。ギリシャで医療機関を受診する場合,基本的にはギリシャ語が必要ですが,都市部ではかなりの確率で英語が通用します。…(省略)…公営のpublic ambulanceは通常,最も近い公立病院へ患者を搬送します料金は無料です。私営の救急車は2種類あり,①各私立病院が有するprivate ambulanceは自分たちが属する私立病院へ(連絡先は各病院),②company ambulanceは空いていれば希望する病院へどこでも搬送してくれます。…(省略)…料金は,医者の付き添いの有無や病院までの距離によって料金が変わります。アテネ市内の私立病院の①private ambulanceは医者の付き添い無しで約100ユーロ,付き添い有りで約200ユーロです。②company ambulanceは医者の同乗なし・アテネ市内であれば約50ユーロです。医療費の支払い方法は,診療を受けた当日に支払いを行います。検査ごとの窓口支払いはありません。(一定期間の通院が必要な場合等はドクターと相談し後からまとめて支払うことも可能です。)病院の場合は,公立・私立を問わずクレジットカード利用可能の場合が多いですが,開業医の場合は現金払いが基本です。旅行者は,海外旅行傷害保険に加入しない限り,かなり高額な医療費を請求されることになります(医師との面談のみで100ユーロなど)。万が一に備え海外旅行傷害保険に加入しておくことをお勧めします。
引用元:外務省HP 在外公館医務官情報 ギリシャ (2)衛生・医療事情
怪我や急病で不安になっている際には、できるだけなじみの深い言葉で症状などを説明したいものですね。日本語がダメならせめて英語で・・と思う方も多いでしょう。ギリシャでは私立の病院なら英語が通じるとか。ありがたいことです。ただ一般的に、私立の病院は公立のものよりも治療費は高くなります。
公立病院は当番制で24時間緊急患者を受け入れるシステムになっていますが、英語が通じない場合が多く、外国人はイギア病院等の私立病院の利用が一般的となっています。
引用元:在ギリシャ日本国大使館 主な救急病院
↓ギリシャへ海外赴任をしていて、妊婦で検査を受けた方の記事。
そして、検査がとにかく多かった~!…(省略)…こんなに検査が多いと、ホント費用もバカにならない…(省略)…
2週間に一度診てもらってた検診。40~50ユーロ
(基準があるのかないのかわからないけど、先生が適当に決めてる気がする・・・ えーと、前回はいくらだったっけ?みたいに聞かれることもあったし)
血液検査に毎回50~80ユーロ。
妊娠初期の15項目くらい入った検査は200ユーロ。
エコーのスペシャリスト先生の検査、1回150ユーロ。
…(省略)…妊婦に限らず、ギリシャでは検査とか、他のドクターを紹介して診てもらうパターン多いよね、と聞きます。例えば血液検査に行くときも、必ず担当ドクターの名前を告げて、そうするとドクターからの紹介だからディスカウントしとくわよ、なんて言われることも多いんだけど、実際、紹介したドクターにも何割か報酬がいく仕組みになってるようで。(うわさに聞いた話ですが)
ちなみに、お会計のときにレシートいらない、というと割引になることも。(特に個人の診療所)・・・この意味わかりますかね。これがギリシャという国が抱える実情私にはギリシャで出産するという選択肢はなかったけど、もし出産となっていると・・・出産、入院費+同等の金額のいわゆる「袖の下」をドクターに払うという独特の慣習により、日本で出産するよりもはるかに多額の費用がかかっていたわけで。
引用元:ギリシャで暮らそう♪ ギリシャで妊婦。(2011年6月の記事)