結論「ドイツでは治療費用400万円は必要」

先に結論を書いておきたいと思います。

のむてつ所長のむてつ所長

ドイツでは「疾病治療費用」「傷害治療費用」の補償額は、最低で400万円は欲しいところ。あと注意したいのは、医療費が高額になる医療搬送が必要となったとき(ドイツ⇒日本は約300万円)。重病時に医療搬送を必要とするかどうかで、必要な「救援者費用」の額が変わります。(下で詳しく説明します)。

このページの目的

海外旅行保険は、本当に1年で20万円以上もする「保険金支無制限」のものが必要なのでしょうか?短期の保険なら、本当に、クレジットカード付帯の保険だけでは不足するのでしょうか?

このページでは、ドイツの医療費の価格を実際に見て、海外旅行保険をどれくらい掛けておく必要があるか、クレジットカード付帯保険で対応可能なのか、それとも不足するのか、などについて検証します。

※東京海上日動やAIU、JI(ジェイアイ)傷害火災、HS損保などの保険会社が公表しているデータから、できるだけ客観的に見ていきたいと思います。(記事下に、すべての出典リンクを掲載)

まず大前提として

海外旅行保険を考えるときに、まず大前提として2点、頭に入れておいてください。

海外旅行保険の額を考えるときの大前提2つ

  1. 一番使う確率が高いのは「治療費用」。この額をメインに考えるべき。
  2. 高額医療費の原因のほとんどが医療搬送。なので「救援者費用」の額も重要

クレジットカードの宣伝でよくある「最大補償額●千万円!」というのは、実は利用確率の低い死亡補償の額だったりします。最大補償額が大きくても、あまり意味がありません。保険額を決めるのに重要なのは、「治療費用」と「救援者費用」です。覚えておいてくださいね。

判断基準

治療費用に関して↓

ドイツで盲腸手術:約50万円

  • 全体的に、日本と同じか少し安いくらいの医療費(日本の10割負担額と比較)
  • 病院の1日の部屋代: 個室1万円/日(*4)⇒20日間20万円

救援者費用に関して↓

医療搬送イメージ

  • 日本への医療搬送(定期便): 約450万円(*4*5)
  • 日本への医療搬送(チャーター便): 約2080万円(*8)
    ↑ヨーロッパからはチャーター便はほとんど使われていない

ドイツの医療費の価格&実際の事例

手術費用(盲腸/虫垂炎)は総額約50万円

盲腸手術の費用データ

・20万円(デュッセルドルフ、手術代のみ。公立病院、2013年*4)
・30万円(デュッセルドルフ、手術代のみ。私立病院、2013年*4)
・33万円(デュッセルドルフ、手術代のみ。公立病院、2009年*5)
・48万円(フランクフルト、手術代のみ。2004年*3)
・27万円(ミュンヘン、手術代のみ。2004年*3)

のむてつ所長のむてつ所長

ちなみに日本の医療費は↓こんな感じ。
●盲腸手術:総額約60万円
●個室入院:一日3〜10万円
●ICU入院:一日8〜10万円
(出典2008年*2)

入院時の部屋代は個室1日1万円

病院の部屋代(1日あたり)
・公立病院個室6千〜1万円
・公立病院セミ個室1〜6千円
 (デュッセルドルフ、2013年*4)
・個室5万円
・一般病棟4万円
 (フランクフルト、2004年*3)

 ※薬代、X線代、検査費は含まず

その他の治療費用のデータと事例(300万円以下)

医療費は全体的には日本と同じくらいなのですが、外来初診費が高いので注意が必要です。

外来初診料(デュッセルドルフ、2013年*4) 公立3万円
私立6万円
救急車の料金(フランクフルト、2004年*3) 5万円(公営)
救急車の料金(ミュンヘン、2004年*3) 6万円(公営)
入院保証金(デュッセルドルフ、2013年*4) 基本的に不要
アキレス腱断裂の手術費用(デュッセルドルフ、2013年*4) 公立20万円
私立40万円
鼻水と喉に痛みで受診。扁桃炎(ベルリン、2009年*5) 2.3万円

↑以上の事例は300万円未満のもの。

ドイツの医療制度と実際の病院体験談

ドイツの医療事情として覚えておくべきポイントとしては、

●医療水準は高い
●医師以外の医療従事者は英語は通じないことが多い
●ドイツ語の通訳が必要な場合も
●日本語対応可の医師や日本語通訳がいるクリニックもある
●救急車は高い。6万円。(ミュンヘン、2004年*3))

という感じです。参照元も掲載しておきます。

医療のレベルも進んでおり、病気の診断や治療に大きな不安はありませんが、医師以外の医療従事者とは英語での意思疎通が上手く行かない場合があります。このため入院生活などの医療サービスの面で不自由を感じるかもしれません。必要なときにはドイツ語で通訳できる方に同行していただくと安心です。…(省略)…
医療機関を訪れると、最初に医療費の支払い方法を尋ねられます。ドイツに在住していて保険に入っている人はそのことを言いますが、旅行者は通常私費で全額払いになります。海外旅行傷害保険に入っている方は、そのことを言うと保険が使える場合があります。

ドイツの衛生状況や医療レベルは、日本と同等かそれ以上に良好で安心して日常生活を送ることができます。
それでも大病や急病、大怪我をした時には、日本の医療制度との違いや言葉の問題からとても不安な気持ちにります。…(省略)…言葉に不安がある場合は日本語で対応してくれる医師や日本語通訳サービスを提供しているクリニックを利用することも選択肢になります。

ドイツでは大抵の医師が英語を理解しているようです。ところが救急車の要請はドイツ語でとなります。そして救急車は利用も有料のようです。この点からも、カード付帯保険、有料保険に関わらず、海外旅行保険は必須ですね。

↓こちらは、とあるブログからなのですが、スイスの医療費が高いので、隣のドイツまで歯医者にかかりに行った、という話(2014年7月の記事)。ヨーロッパの中では、ドイツの医療費は少し安いようです。

でも物価が高いここスイスでは、歯医者さんの治療費も超高額!しかも普通の病院と違って、歯医者さんは保険がきかないので全額自己負担なのです。スイスの歯医者さんに虫歯治療3回通って、CHF 3000以上(30万円以上)かかった、というお友達の話を聞いたこともあるし、行く歯医者さんによって治療費がずいぶん異なるようなので、歯医者さん選びはかなり悩ましい問題(>_<)どうしようか…と思っていたら、主人が研究室の同僚から、ドイツの歯医者に行けばスイツに比べてずいぶん安いらしい、という情報を入手! …(省略)… 歯医者さんまでは電車を乗り継いで、自宅から約2時間くらいで到着するようです。運賃は往復で約CHF 30でした。 …(省略)… そして今日、2回目の予約日でした。…(省略)…そして昼ごろ主人帰宅。神経抜かなくてよかったよ~、今回で終わりだって!と晴れ晴れと帰ってきました。よかった~!しかもその場で請求書を出してくれたようで、計2回、虫歯一本削って薬を塗布して詰め物をする、という治療で、123.76ユーロ(約17000円)でした。これ、たぶんスイスで治療するよりはるかに安いのではないかな?と思います。

この治療費で問題ない治療が受けられたので、ドイツまで行く時間と運賃を考えても、行く価値はあるのではないかな~というのが私たち夫婦の感想でした。歯医者さんにかからずに過ごせるのが一番ですが、もし虫歯になってしまったら、こんな選択肢もありなんだな~と思いました。

300万円以上の高額支払い事例

治療費用300万円以上の事例(医療搬送を含まないもの)

状況(年度、出典) 入院日数 保険金支払額
病気 突然意識不明になり、現地で入院。けいれん発作。治療費用・帰国費用が発生。(年不明*1) 不明 420万円
病気 往路機内で高熱・吐き気・意識が朦朧となり空港到着後すぐに救急車で搬送。心筋梗塞。家族を呼び寄せ。(2012年*1) 5日 419万円
病気 機内で意識を失う。脳梗塞。家族を呼び寄せ。(2006年*1) 2日 357万円
事故 市内を歩行中に転倒、コンクリートに腰を強打し救急車で搬送。胸椎圧迫骨折。手術。家族を呼び寄せ。(2014年*1) 9日 338万円
事故 坂道で転倒。上腕骨・橈骨骨折、肩脱臼。手術。家族を呼び寄せ。(2013年*1) 11日 307万円

↓次に、さらに高額となる医療搬送が必要になったときの費用を見てみましょう。

ドイツから日本へ移送費&実際の事例

医療搬送チャーター機イメージ

チャーター機での医療搬送は、1時間につき約80万円かかる*8

↓飛行機での医療搬送は、定期便か、チャーター便かで、かなり価格が変わります。

定期便利用の場合

合計 約297万円
(2013年*4)
・移送費は利用する航空会社および時期で変わる
・付き添い医師1名、看護師1名
・座席を6~10席確保し、ストレッチャー利用
・定期便のメリットは、安いこと。
・デメリットは断られることもあること(感染症の疑いや、繁忙期など)

チャーター便利用の場合

合計 約2,080万円
・チャーター費用 約1,920万円(2011年*8)
・その他費用 約160万円
(その他費用の内訳)付添い医師1日20~40万円、付添い看護師1日約10万円、医療機材4万円、現地病院〜空港の車移送3~5万円、宿泊費用(遠路の場合)1人1泊1.5万円(以上、2009年*5)、成田空港〜都内病院の車移送 10~25万円(2013年*9)

・チャーター便のメリットは断られないこと。デメリットは高額であること。

ただし、各国の全データから見て「ヨーロッパからの医療搬送で、チャーター便はほとんど使われていない」ことがわかるので、ヨーロッパからの医療搬送は定期便で考えてよいのではないか、と私は思います。

ドイツから日本への医療搬送の事例

状況(年度、出典) 入院日数 保険金支払額
事故 レストランで転倒し腰を強打。骨盤骨折。手術。看護師と医療搬送。(2013年*1) 33日 518万円
事故 ハイデルベルク城内で転倒、腰を強打し救急車で搬送。大腿骨頸部骨折。手術。家族を呼び寄せ。看護師と医療搬送。(2013年*1) 10日 486万円
病気 トイレで意識を失って倒れ、便器に胸を強打。気胸・肋骨骨折。手術。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2013年*1) 11日 475万円
病気 咳・嘔吐が続き受診。心筋症。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2011年*1) 17日 451万円
病気 体調不良が続いた後に倒れ受診。脳腫瘍。家族を呼び寄せ。 医師・看護師と医療搬送。 (2015年*1) 13日 388万円
病気 飛行機から降りた直後に意識を失い救急車で搬送。肺塞栓症。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2013年*1) 14日 383万円
病気 朝食後に胸の痛みを訴え救急車で搬送。心筋梗塞。手術。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。 (2016年*1) 5日 374万円
病気 動悸・息切れを訴え受診。肺塞栓。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2010年*1) 10日 334万円
事故 横断歩道の段差で転倒し肩を強打。上腕骨近位端骨折。手術。家族を呼び寄せ。看護師と医療搬送。(2013年*1) 8日 323万円
事故 写真を撮るためベンチに登ろうとし、仰向けに転倒。胸椎骨折。看護師と医療搬送。(2010年*1) 7日 318万円
事故 ホテルで転倒し、脇腹を強打。肋骨骨折。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2008年*1) 11日 315万円
病気 高熱を訴え救急車で搬送。肺炎。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2013年*1) 10日 314万円
病気 乗継空港で倒れ受診。脳梗塞。家族を呼び寄せ。医師と医療搬送。(2013年*1) 5日 300万円

ドイツから日本への医療搬送の費用が約300万円だとすると、それを差し引いた医療費の最高額は218万円。医療搬送なしの保険金最高額が420万円。ということは、ドイツ滞在では、保険の「治療費用」の項目で400万円あれば、一応、安心と言えると思います。

ただし、400万円は、あくまで最低値。ドイツよりも観光客の多い、フランスイタリアのデータでは、

●医療搬送なしで最高額 約600万円
●医療搬送ありで最高額 約1500万〜2000万

ですので、万全を期すなら「治療費用」の項目で2000万円を準備しておくことをおすすめします。

以上が、医療搬送のデータです。ただし、この医療搬送、利用するかどうかは自分で選べます。「医療搬送は自分には不要」と割り切れば、海外旅行保険の保険料を大幅に節約できます。

医療搬送が必要かどうかの判断=大幅な節約

ドイツから日本への医療搬送は、定期便を利用した場合でも約300万もかかります。これはヨーロッパの中でも最高額。では、医療搬送は必ず必要なものなのでしょうか?

保険代理店に尋ねてみたところ「もちろん医療搬送も、やるかどうかは自分の判断(家族判断)になります」とのこと。では、医療搬送を希望する人というのは、どういう人で、どういう理由で希望するのでしょうか?

医療搬送はシニア層(65歳以上)が多い

ジェイアイ傷害火災が発表しているデータ(出典)によると、こんな事実が判明しています。

  • 300万円超の高額医療事故はシニア層(65歳以上)が約半数である
  • 2014年度 高額医療事故TOP5のうち4件がシニア(9,335万円〜1,888万円)

また、ジェイアイ傷害火災とエイチ・エス損保が公開している合計500件以上の事故事例(*1*7)を一つ一つ調査したところ、↓このような事実もわかってきました。

  • 1000万円超の高額医療事故73件のうち61件(84%)が医療搬送。
  • 医療搬送を病気に限定すると、脳内出血、くも膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞など、シニアに起こりやすい病気が多い。

このように見ていくと、シニア層(65歳以上)であるかどうかによって、医療搬送の可能性は、かなり違うことがわかると思います。65歳未満の場合は、医療搬送の可能性は、かなり低いと言えると思います。

また、逆の面から見ると、医療搬送は本人(家族)の希望で行うものであることから、「シニア層が医療搬送を希望することが多い」とも言えます。

医療搬送では、チャーター便が特に高額なので、「チャーター便は利用しない」と決めるだけでも、必要な補償額は、かなり減ります(=保険料の節約になります)。

医療搬送を希望する人は、どういう理由で希望するのか?

本人(もしくは家族)の希望で行う医療搬送。日本への医療搬送を希望する理由は、どういうものなのでしょうか?調べてみたところ、3つの理由に集約できました。

日本への医療搬送を希望する人の3つの理由
1. コミュニケーションの不安
2. 現地の医療水準が不安
3. 金銭的な不安

↑これら3つの不安をクリアできるなら、保険料の節約のために「医療搬送は不要」と割りきってよいことになりますね。

「医療搬送は不要」と割りきったとき、どうすべきか

では、今度は、重要な、「高額な医療搬送を断るなら、どう対応したらいいか」という問題を考えてみましょう。上記の3つの不安それぞれに対して考えてみます。

1. 「コミュニケーションの不安」への対策

これに関しては、日本の海外旅行保険は通訳費用も負担してくれるので安心です。通訳がいれば、最低限の意思疎通は問題ないでしょう。日本と同レベルの「かゆいところに手が届く」ほどのサービスは望めないかもしれませんが、それは仕方ないと割り切るしかないでしょう。

2. 「現地の医療水準が不安」への対策

ドイツは全体的に医療水準は高いです。在フランクフルト日本国大使館のホームページにも、↓このように書かれています。

ドイツの衛生状況や医療レベルは、日本と同等かそれ以上に良好で安心して日常生活を送ることができます。

そして、バンコクの医療関係者の方で、医療搬送にも携わり、医療搬送の難しさと高額さをよく知っている方が、ブログ(2013年の記事)中で、↓こう書かれています。

そろそろ海外で罹災した日本人患者は何でもかんでも日本の医療機関だけを妄信するのはやめたほうがいいのでは?と言わせていただきます。韓国、バンコク、シンガポール、マレーシアのビジネス病院のレベルは、日本の総合病院と医療レベルにおいて遜色はなくなっていますし、サービスレベルで行くと日本よりもはや上になっています。…(省略)…従いまして、もし海外で不幸にも病気や怪我をした場合は、現地でも十分対忚できる医療機関があるかもしれないことを考て、そこからどこでどのように治療計画を立てるか柔軟に対忚するのが肝要かと思います。

ですので、ドイツでは医療レベルの不安はなく、現地で治療を続けるという選択肢も十分アリだと、私は考えます。

3. 「金銭的な不安」への対策

金銭的な不安というのは、具体的には、例えば、「集中治療室(ICU/CCU)の費用が一日数十万円かかるので支払いが大変。医療搬送の費用を払ってでも、早く保険の利く日本で治療を受けたい」というような場合です。

ドイツの場合は、集中治療室(ICU/CCU)の金額のデータが無かったのですが、他の医療費データから考えて、おそらく日本と同じ、一日8〜10万円くらいでしょう。そう考えると、急いで日本に医療搬送することで、費用節約には、ならなさそうです。

これに対しては、また先程のバンコクの医療関係者の方のブログが参考になります。

日本以外の多くの国では、医療機関ごとに医療レベルの差、病院費用の差が存在しますので、患者や家族がどのレベルの病院で治療を受けるかという選択をしなければならなくなることがあります。

つまり、簡単に言えば、「病院のレベルを下げれば医療費も下げられる」ということです。高級ホテルのような病院をやめて、地元の人も利用するような普通の病院を利用するだけで、かなりの節約になるはずです。

ですので、保険会社に病院を手配してもらうときには、少し遠くても、医療費が比較的安い地区の病院をお願いする、というのも、一つの方法でしょう。

以上、3つの対策でした。

上の3つの対策を読んで、自分もできそうなら、「医療搬送必要なし」と割り切ることができるでしょう。無理そうなら、医療搬送になった場合も計算に入れて「救援者費用」の項目を多めに準備するようにしてください。

まとめ

ドイツへ行くときの海外旅行保険は、

  • 治療費用は、最低400万円。2000万円あれば安心です。
  • 救援者費用は、医療搬送不要なら200万円。医療搬送が必要なら500万円に。

ドイツの医療費は、ヨーロッパの中では、少し安いと言えます。イギリスやフランス、イタリアより安いです。ただし、救急車(1回6万円)と、外来初診料(公立3万円、私立6万円)は高いので、病院にかかるときは注意が必要です。

救援者費用に関して

医療搬送が不要の場合、救援者費用は200万円でいいでしょう。200万円あれば家族が日本から駆けつける費用分を支払えるからです。200万円という数字なら、年会費無料クレジットカード1枚でカバーできる額です。

ただし、医療搬送を必要と考えた場合は、救援者費用は500万円は必要です。500万円でしたら、保険付帯カード約3枚でカバーできます。

治療費用に関して

治療費用400万円という数字は、クレジットカード付帯保険でカバーするとなると、カード2枚で足りる額です(治療費用補償など死亡補償以外は、カードを複数持っていると、限度額が上乗せされます)。さすがに、この額だと、ゴールドカードでも1枚ではカバーできないことが多いので、やはり、保険付帯カードが最低2枚は必要になります。(参考:ゴールドカード比較表)。

3ヶ月以上の滞在の場合は、この治療費用の額を確保しようと思うと、カード付帯保険だけでは少し厳しいです。カード付帯保険で3ヶ月以上をカバーさせたい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。⇒90日以上の長期海外旅行保険もクレジットカードで[利用付帯裏技]

半年以上の滞在の場合は、有料保険を使うべきです。有料保険の節約方法は、こちらで紹介しています。⇒半年〜1年など長期海外旅行保険の節約方法3つ

参考にさせていただいた文献リスト

保険会社の皆様、貴重なデータの公表、ありがとうございました!
*1 ジェイアイ傷害火災HP 海外での事故例(2002~2016年)
*2 ジェイアイ傷害火災HP 海外の医療事情(2008年のデータ)
*3 ジェイアイ傷害火災HP 海外の医療事情(2004年のデータ)
*4 東京海上日動 世界の医療と安全2014年
*5 東京海上日動 世界の医療と安全2010年
*6 AIU 海外での盲腸手術の総費用2008年(AIU海外留学保険総合案内サイト)
*7 エイチ・エス損保 旅行先でのトラブル事例
*8 チャーター機の料金は、アークEFI航空情報センター 航空機チャーター事業部(参考料金一覧)を参考に「1時間80万円×2(往復)×日本までの飛行時間(google mapより)」で計算。
*9 ④搬送費用 先端医療情報サイト ハロードクター
*10 外務省 在外公館医務官情報 アメリカ合衆国(ニューヨーク) 4.衛生・医療事情一般

以下、参考にしたデータ・情報

現在の為替レート:1ユーロ=[rate_Exc amount=”1″ from=”EUR” to=”JPY”]円 (←googleからの自動取得値)

2013年 1ユーロ127〜139円
2009年9月7日 1ユーロ=約133円
2008年2月 1ユーロ=約155〜161円
2004年3月 1ユーロ=約132円