海外旅行保険を価格比較だけで決めるのは、やめたほうがいいです。

こんなことを書くと、
「おいおい、お前のサイト、海外旅行保険【比較節約】研究所だろ!」
とツッコミを入れられそうですね(苦笑)。

でも、どうして、価格比較だけじゃダメかというと、理由があるのです。

2011年の夏に、恥ずかしい話なんですが、実は、私、
7年も住んで慣れているはずの上海で財布を盗まれたんです。
iPhoneと中国用の携帯と、デジカメも盗られました(涙)。

気付かないうちに、かばんの中の物をごっそり、いかれました。
グループでの組織的な犯行らしく、そのときは、盗まれたことも
すぐには気づかなかったくらい、すっかりダマされたんです。

で、その事件のときの保険金請求の手続きで、ひと苦労したんです。
そのときに、痛いほど感じたんです。

海外旅行保険の最後の決め手って価格じゃない。保険会社でもない。保険代理店の力量なんだ、と。

今まで、このサイトでは、ずっと価格比較だけをしてきました。
当然、価格比較は重要です。無駄遣いは、もったいないですからね。
私も、上海2年目の2004年当時、海外旅行保険を見直した結果、
4万円節約できたのは事実です。

価格比較が重要なのは、今も同じです。
病気やケガで病院へ行くことだけを考えると、
保険会社ごとのサービスの違いは、ほとんどありません。

私は、AIUと損保ジャパンの海外保険に実際に加入していましたし、
クレジットカード付帯の保険も、何回か利用しています。その経験から、
保険会社ごとのサービスの違いはほとんどない、と言い切れますし、
病院のことだけ考えれば価格比較だけで十分だ、と今も思います。

しかし、です。

持ち物の盗難や破損などのトラブルに遭ったときは、保険代理店の経験の有無で、差が出ます。

これを私は身をもって痛感したわけです。

持ち物(保険では携行品と呼びます)の盗難や破損のときは、
現地で証明書を発行してもらったり、
帰国してから保険金請求手続きをしたり、と、
自分でやらなければいけないことが多いんです。

このときに、相談できる人、つまり、保険代理店が
いるかどうかで、差が出ます。

だから、保険は、「どこの保険代理店から、保険加入するか」
ということも、真剣に検討すべきなのです。

絶対、海外旅行保険に詳しい代理店で
申し込んだ方がいいです。

どうして保険代理店が重要なのか?
保険金を請求するときにわかる、保険会社の冷たさ

どうして保険代理店が重要なのか?
それは、我々保険加入者と、保険会社との間に立ってくれるからです。

保険加入者と保険代理店と保険会社の図

最近よくある、保険会社本社のホームページから申し込んだり、
空港の自動販売機から申し込む「ダイレクト型」だと、
保険代理店をはさまないことになります。

では、問題となりやすい
盗難に遭った場合を実際に考えてみましょう。

私もそうでしたが、財布に、あるはずのお金が
ないと気付いたとき、少々パニックになります。

「あれ?iPhoneも携帯も、ない・・・」
「クレジットカードもない・・・」
「デジカメも・・・ない・・・(涙)」

ホテルに戻るときのタクシーで、上のように気付いたわけです。
そして、ホテルに到着。落ち着け、落ち着け、と自分に言うわけですが
いろいろ頭に浮かびすぎて、とりあえず、自分が何をすべきか、わかりません。

「え~~と、えとえと、まず、どうする?」
「カードを止めないと。電話番号わかるかな?」
「あとは、誰に連絡すべき?」
「それより、現場に戻って探すのが先?」
「自分で落としただけかもしれない・・・」
「落とし物センターとか、あるんだっけ?」
「警察へ行くとしたら、現地での必要手続きって何だろ?」
「通訳とかって、いるのかな?」
「そもそも警察って、どこにあるの?」

ほんと、頭の中が、
いっぱいになります。

で、こういう状況のときに、

相談できるところは2つです。

●保険の海外サポートデスク
●保険を申し込んだ保険代理店

海外のサポートデスクでも、当然、相談できます。
ただ、ここで、さきほどの図に戻るんですが、

保険加入者と保険代理店と保険会社の図

右側の図の直接、保険会社に電話するのが、海外サポートデスクですね。
海外のサポートデスクでも相談はできるのですが、ダメな部分があります。

ダメな部分というのは、
海外のサポートデスクは、保険会社の出先機関です。
ということは、彼らは、相談に乗ってくれると同時に、
冷静にこちらの言ったことを記録し、判断している、という部分です。

ここで、あなたに、質問です。

あなたは、

「盗難」と「紛失」の違い、わかりますか?

「破損」と「故障」の違い、わかりますか?

ちなみに、
盗難だと保険金は下りますが、紛失だと保険金は下りません。
破損だと保険金は下りますが、故障だと保険金は下りません。

つまり、↓こういう怖いことがあるのです。

海外のサポートデスクに相談をするときに、
パニックになったまま、盗難を「紛失」と言ってしまったり、
破損なのに「故障」っぽい説明をしてしまったりすると、
もらえるはずの保険金がもらえなくなるのです。

パニックになったときの
ささいな一言で、保険金がもらえなくなる。
これ、怖いですよね。

(※当然、本当は紛失だったものを盗難と言うことはダメですよ。
 それは詐欺という犯罪ですから。)

だから、そんなときにこそ、保険代理店なのです。
保険会社と、我々保険加入者の間に立ってくれる
保険代理店が心強い存在となります。

保険会社と同じレベルの知識を持ちつつ、
我々保険加入者の状況や気持ちを理解してくれる人。

上の例では、盗難や破損のことだけでしたが、
その他のところでも、保険代理店さんの知識に助けられたことが
私は、何度かあります。

ただ、どんな保険代理店でも良いわけではありません。

保険代理店がいるほうがいい、
ということは理解できたと思います。

でも、もう一点追加。

海外でのトラブルに対してのアドバイスは、
普通の保険代理店さんでは、してくれない
んです。
海外旅行保険に詳しい保険代理店さんじゃないと、してくれません。

私も昔はよく知らなかったんですが、
保険代理店って、片手間で保険代理店をやっているところも多いんです。

また、本業で保険代理店をしているところでも、
自動車保険などをメインにしているところが多く、

海外旅行保険を本気でやっている保険代理店は少数

なんです。

要は、海外旅行保険って、保険業界の中では、
マイナーな保険、なんですね(苦笑)。

だから、海外でのトラブルや、
海外旅行保険に詳しい保険代理店さんは少数なのです。

また、さらに、
海外旅行保険をメインとしてやっている保険代理店でも、
大手すぎる保険代理店は考えものです。

大手のところはビジネスライクで、
流れ作業的にやっているところもあり、
一人ひとりの客のことを覚えていないことがあるからです。

そんな保険代理店だと、結局、
保険代理店無しで直接、申し込んだのと同じことになり、
親身なアドバイスが受けられなかったりします。

また、自分ではほとんど海外に行ったことがない社員に、
海外保険を売らせている保険代理店なんかもありました。

そんな保険代理店から、申し込んでしまって、
トラブルに遭ったときは悲惨ですよね。

いや、実際は、なかなか比較できないので、
悲惨ということにも気づかないかもしれないですが。。。

結論。どういう保険代理店を選ぶべきか

私の結論としては、

「海外保険&海外のトラブルに詳しい

 大手すぎない保険代理店から申し込む」

ということになりました。

特に、このサイトを見てくれているような、
長期の海外旅行保険を考えている人は、
実際に保険金を請求する可能性が高いですから、
本当に真剣に、保険代理店を選ぶことをオススメします。

上でも書きましたが、
海外旅行保険に詳しい保険代理店さんは少なく、貴重な存在です。

我々、海外渡航者としては、
こういう貴重な保険代理店さんの価値をちゃんと理解し、
これからも商売を続けてもらえるよう、もっと応援するべきです。

「保険だけ売って、あとはサヨウナラ」というような
ところでは、絶対に買わないようにしましょう。

海外旅行保険に詳しい保険代理店の見つけ方

一番重要な、保険代理店選びに関してですが、
具体的には、どう探せばいいのでしょうか?

1●海外に行っている知り合いに聞く

私も最初、中国在住の知り合いに聞いてまわりました。
中には、かなり比較してから保険に入った人などもいるので、
そういう人たちにじっくり話を聞くとよいでしょう。

2●ネットの口コミを参考にする

最近では、海外旅行や世界一周などのブログで、
良い保険代理店を紹介している人を目にします。
ステマには注意が必要なのですが、口コミというのは
手がかりとしては重要になります。

3●保険代理店に電話をかけて、対応を見る

これは必ずやってほしいです。この電話のときに、
どれくらい具体的なアドバイスをくれるか、というのを
基準に選ぶと良いと思います。

「海外でトラブルに遭ったときに、どうしたらいいですか?」という
質問をして、「うちに(その代理店)電話してもいいですよ」
と言ってくれるところにしましょう。

一番良いのは、直接会うことですけどね。
遠方だと、なかなか難しいですけどね。

まあ、でも、とにかく、
保険を売ったら更新まではサヨウナラ、
という保険代理店は避けたほうがいいです。

あっ、そうです。

もう一つ重要なことを思い出しました。

もうすでに海外旅行保険に入ってしまっている人でも、
他の海外旅行保険に乗り換えることは簡単なんですよ。

帰国さえすれば、すぐに乗り換え手続きはできます。

私も乗り換えたことがあるんですが、長期の海外旅行保険を契約している場合、
途中解約しても、ちゃんと月ごとに清算して返金してくれるんです!!

私の場合は、一年契約のAIUの保険を、
11ヶ月で解約し、損保ジャパンに替えたんです。
AIUに解約の電話をすると、すぐに返金申込書が送られてきて、
提出後、ちゃんと返金分が振り込まれていました。

これも海外旅行保険に詳しい保険代理店さんに教えてもらったんですけどね。
ネットだけのオンライン保険契約では、こんなアドバイスはもらえないですよね。
ほんと、ラッキーでした。

ちなみに、私は、北京の知り合いの紹介で、
横浜の金子秀人損害保険事務所というところにお世話になりました。

実は、その海外保険を替えたときの変化が衝撃的すぎて、
このサイトの立ち上げにつながっています(笑)。

以来、私の海外保険に関する細かい情報の提供は、大部分は、この金子さんからです。
多少、急なときでも、メール一つですぐに対応してくださるので、オススメです。

金子さんとは、実際にお会いしましたが、とても気さくな良い方でした。
最近でこそ、金子さんもホームページを持たれたようですが、
基本はアナログで、海外旅行保険をメインに、仕事をされているようです。

【参考】金子秀人損害生命保険事務所公式HP
http://www.kaneko-sompo.jp/

保険期間が長期になると必然的にトラブルと遭遇する確率は高くなり、
保険を利用することが多くなりますもんね。

保険会社に報告する前に、相談できる保険代理店があるというのは、
必ず強みになると思います。私は、つくづくそう思います。

特に、
●現地採用の方、
●海外で起業を考えている方、
●ワーホリ(ワーキングホリデー)の方、
●高齢者の方、●お子様連れの方、
●うっかり保険に入り忘れて来てしまった方などは、
ぜひ相談してみたほうがいいですよ!
いろいろな解決策を教えてくれます。

海外旅行保険って、
ほとんどが、保険会社の中で脇役扱いになっていることが多い中、
こういう、海外旅行保険に詳しい保険代理店さんに頑張って欲しいですよね。

今後も商売を続けていってもらいたいので、
私は、いろいろな形で応援していきたいと思っています。

ぜひ、あなたも、海外旅行保険に詳しい保険代理店さんを見つけたら、
ブログなどで紹介するとか、応援してあげてください!
貴重な存在ですので(笑)。

ということで、以上です。

ここの情報が、参考になりましたら幸いです。